NEW 連続オープンディスカッション「奥会津の周り方」第1回「文化の泉を掘る~三島町歴史文化基本構想について~」

8月8日(土)、連続オープンディスカッション「奥会津の周り方」第1回「文化の泉を掘る~三島町歴史文化基本構想について~」を三島町工人の館で開催しました。


奥会津でいちはやく、平成23年に策定された「三島町歴史文化基本構想。
策定に携わられた矢澤源成氏(三島町長)、赤坂憲雄氏(学習院大学教授/元福島県立博物館長)に、当時の思い、交わされた議論、そしてこれからについてお話しいただきました。


「足下の泉を掘れ」を合言葉に、いわゆる「文化財」ではなく、足下にある自分たちが本当に大切にしたいと思うものについて議論を重ねてこられたこと、そうして編まれた三島町の物語こそが文化であることを教えていただきました。
その背景には、市町村合併などによって、それぞれの地域に住まう土地の神・産土(うぶすな)神や、産土神を紐帯とする地域のコミュニティが失われてきたことに対する思いがあったといいます。
今一度、幸福とは何なのか、この土地で暮らすとはどういうことなのか見つめ直し、自らの誇りとし、こどもたちに伝えていくこと。
そうすることで、たとえ三島を離れたとしても、「自分は三島の子だ」というしっかりとした骨格ができるのではないか。
生活工芸館をはじめとした地域の文化施設が、そうした文化を伝え学ぶ場になってきていることについて、対話がなされました。


奥会津各町村それぞれの個性を大切にしながら互いに認識を深めあっていくことが、自己認識を深めることにもつながる。
地域の文化施設がその場となり、継続的に行き来を続けていく仕組みづくりが大切という提言もなされました。
この連続オープンディスカッションが、その一つの場となれるよう回を重ねていきたいと思います。


ディスカッション終了後の振り返りミーティングでは、次回の柳津町にしっかりとバトンが渡されました。


ミュージアムは産土になり得るか


を大きなテーマに、対話のリレーをつづけます。