アートワークショップ「白河まち歩きスゴロクを作ろう!」レポート④
2021年12月5日に行われたアートワークショップ「白河まち歩きスゴロクを作ろう!」。
当日参加したアーティストの藤城光さんにレポートしていただきました。
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グループごとにテーブルを囲むように座り、まち歩きスゴロク作りで使う写真を3枚選ぶ。選んだ写真をQRコードから読み取ったメールに添付して送り、店内の壁側席で、事務局の山本さんが、どんどんプリントしてゆく。
「マニアックなのが多いな〜」陸奥さんは、プリントされてゆく写真を見て何やら嬉しそうだ。「大阪は早い。写真もポンポンポーンと散歩中に送られてくる。白河ではみんな戻ってきてから悩み、そこから3枚…スローだねえ」と、じっくりと悩む参加者たちをニコニコと見回してこれまた嬉しそうに呟いた。古いものがそのまま残っている白河の街は、時間の進み自体もスローなのかもしれない。その空気がその場所にいる人にも伝播するのか、EMANONに集まる人たちはゆっくり時間を楽しむ。
選び終わった参加者たちは、配られた白河のマップを囲み自分たちが歩いた場所を指差しながらお互いの旅の話をはじめた。1時間歩いたのに、ほとんどの人が意外と狭いエリアをぐるぐると回っていたことに驚く。いっぽう一人ぶらりと歩くのが好きだと話していた学生さんは、地図をはみ出して歩いていたことを知り、これまたみんなの驚きに。駅舎を撮影するのが好きという高校生は、スマホに撮りためた駅舎の写真や小峰城の写真をみんなに見せた。話しながら電車賃のことを「家賃」とつい言ってしまった高校生は、きっと住みたいくらい電車が大好きなのだろう。一人で歩きたい派、一緒にワイワイ歩きたい派など、個性が出るのも面白い。「普段は車で通っているから歩くこと自体が新鮮だった」と語った地元の高校生は、ダルライザー(白河のヒーロー)自販機、駄菓子屋など、よく知っていると思った町での新たな発見やその場所の思い出話を興奮気味に話していた。
(テキスト 藤城光)