アートワークショップ「博物館部」レポート番外編

アートワークショップ「博物館部」を深めるために、
10月16日(土)、オンラインラウンドテーブル「放課後博物館を考える」を開催しました。
講師は放課後等デイサービス「ホハル」の代表をつとめるアーティストの滝沢達史さん。
滝沢さんが企画された「なんでそんなんエキスポ」についてお話しいただきました。
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LMN 2021.10.16
滝沢達史さんがお話してくださったプロジェクトの一つ、「なんでそんなんエキスポ」。岡山県の港近くのホステルを会場に開催され、開催期間中に作品が展示された客室に宿泊もできたそうです。
作品の一つが、「ガムテープのタネ」。部屋にはガムテープが何重にも巻かれた鮮やかな色の物体が散らばり、一つだけ展示ケースに収まっています。室内のものには触れることができ、ベッドの上にあるものは抱きしめることもできます。足をぶつけてつまづくこともあるそうです。
そして、展示されているものは展示ケースの裏側から交換することができます。さっきまで部屋にあったものと、展示ケースに入れられて急に作品のように見えてくるもの。
「収集・保存」「お客様に来ていただく」という『受け入れる』が得意なミュージアムが、多様な価値観の下にひらかれた場所になるためのプロジェクト。それは展示ケースから飛び出して、ときに足元に転がり、ときに抱き枕になるような、そんなやわらかさを持つことなのかもしれません。
オンラインで繋いだこの日、各地のさまざまな賢者にご参加いただきました。たくさんの顔が並ぶ画面。「これから広がっていく最初の1ページ…目次みたいな日になりましたね。」と言い合って一日を終えました。
(テキスト・イラスト 江畑芳)