2022年1月の記事一覧

アートワークショップ「博物館部」レポート⑦

アートワークショップ「博物館部」実施に向けてのあれやこれやを、テキストとイラストでお届けします。
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2021.11.1
岡山リサーチ最終日は、昨日に引き続き大原美術館学芸統括・柳沢秀行さんにご案内いただき、幼稚園・保育園の園児たちが美術館で作品鑑賞などをする「未就学児童対象プログラム」を見学しました。
この前々日に訪れた生活介護事業所 「ぬかつくるとこ」のプロジェクトにも協力している柳沢さん。美術の専門家が福祉に携わったきっかけを聞いてみました。
「学生の頃、論文で福祉について書いたけど、なぜそうしたのか自分でもわからない。でも長くやってきて思うのは、わからなくていいということ。きっかけなんかなくても、誰もが”自分ごと”にしていいんだと思う。」
自分と違うひとについて考えることは“出すぎたこと”になってしまうんじゃないかと不安になり、その不安を言い訳に逃げてしまいがち。そうした心配を軽くしてくれた柳沢さんの言葉でした。
(テキスト・イラスト 江畑芳)

アートワークショップ「博物館部」レポート⑥

アートワークショップ「博物館部」実施に向けてのあれやこれやを、テキストとイラストでお届けします。
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2021.10.31
岡山リサーチ2日目は、柴川敏之さんご家族に会いにいきました。現代美術家である柴川さんと、E S D(持続可能な開発のための教育)・社会教育の研究者でもある奥様の弘子さん。お二人が携わられ、熊本県津奈木町のつなぎ美術館で開催した展覧会『ぼくのおくさん★柴川敏之展|PLANET HOME』を中心にお話していただきました。
「狐に化かされた話を真剣にしたら怪しい研究者だと思われてしまうんでしょうけど、それでもやる意義があると思ったんです。」
弘子さんの言葉です。社会教育研究者でありながら、ゲストキュレーターとして展覧会の実現に携わられました。
「普通」からはみ出すことを繰り返して、世界はやわらかさを手に入れていくのかもしれません。
午後は大原美術館新児島館(仮称)にお邪魔して、大原美術館が積極的に行ってきた教育普及活動について学芸統括・柳沢秀行さんにお話を伺いました。
(テキスト・イラスト 江畑芳)

アートワークショップ「博物館部」レポート⑤

アートワークショップ「博物館部」実施に向けてのあれやこれやを、テキストとイラストでお届けします。
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2021.10.30
どんなふうにしたら「みんなが来てくれる博物館になれるか」を探して岡山まで賢者に会いに行った博物館部。
リサーチ1日目は、生活介護事業所 「ぬかつくるとこ」の中野さんにお話を伺いました。生活のケアを柱として、アートを活用した自分らしい生活をおくることのできる福祉事業所を運営されています。
事業所に通うある方は、自分の納得がいくまで黄色いガムテープを何重にも何重にも貼り重ねていきます。ぬかのスタッフさんは、彼が納得するまでひたすらガムテープを供給します。そうしてできあがるずっしりと重みのある何かを、ときどき人が「オブジェ」と呼んだりします。
「その人のどこでスイッチが入るかわからないから、自分たちはいつでも柔らかく動けるように準備しておく。スイッチが押されるとすごくおもしろいことが起こるから、それを見極めることが求められます。」
(テキスト・イラスト 江畑芳)

アートワークショップ「博物館部」レポート④

アートワークショップ「博物館部」実施に向けてのあれやこれやを、テキストとイラストでお届けします。
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2021.10.29
この日は、ある教室の生徒さんたちに博物館に来てもらうための事前学習をしました。
旅行をする時、目的地に何があるのか調べたり、どのお店がおいしいのか比べるのは楽しいものです。博物館見学でも、事前に展示について知り、自分で調べることで興味を深めてから本番に臨むことが、当日の見学をより楽しくする秘訣なのです。
今回、博物館部では、生徒さんたちが博物館見学で見つけたものを記録できるようにスケッチブックを用意しました。これに、別に印刷しておいた博物館についての説明や見学の注意事項、今回見学してもらう福島県立博物館 秋の企画展「ふくしま 藁の文化~わらって、すげぇんだがら~」のチラシを切り貼りして自分専用の「博物館調査手帳」を作ってもらいました。(テキスト・イラスト 江畑芳)