活動報告

NEW プログラム開発「地域資源の活用による地域アイデンティティの再興プログラム」リサーチ

プログラム開発の一つ「地域のアイデンティティと文化資源」では、浪江町の伝統的工芸品・大堀相馬焼(おおぼりそうまやき)を取り上げています。


今回のリサーチでは南相馬市博物館にお邪魔して、大堀相馬焼のコレクター、そして研究者でもある末永福男さんと、同館館長でライフミュージアムネットワーク実行委員会委員の堀耕平さんにお話を伺ってきました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

末永さんは、南相馬市博物館の収集展示委員会の自然部会長も務めていらっしゃると同時に、同館のあぶくま生物同好会事務局長もなさっており、南相馬市博物館とは深い繋がりを持っていらっしゃいます。
この日、末永さんはご自宅からご自身の大堀相馬焼コレクションを持ってきてくださいました。しかしこれらはまだまだコレクションの一部だそうです。
末永さんには、大堀相馬焼の魅力や収集のきっかけ、東日本大震災後のこと、またコレクションの今後についてなどお聞きしました。
特に興味深かったのが、末永さんと、他の大堀相馬焼のコレクターさんや骨董屋さんとの繋がりです。大堀相馬焼を通して様々な方と交流を持たれた末永さん。
品物のやりとりはもちろんのこと、ある時は一緒にお酒を飲んだり、またある時は血縁関係がないにも関わらず葬儀のお手伝いをされたこともあったそうです。


南相馬市博物館では大堀相馬焼や相馬駒焼のコレクションを収蔵しています。同館の堀館長には、地域のミュージアムにとって大堀相馬焼はどういった存在か、震災前後でどう変わったか、また今後どのようになっていくと良いか等々お伺いしました。


大堀相馬焼とは、第一義的には焼きもの、いわゆる「うつわ」なのですが、お二人のお話を伺っていると、大堀相馬焼は「うつわ」の域を超えて、人と人とを繋ぐ役割を果たす存在になっているということを感じました。