ポリフォニックミュージアム(ライフミュージアムネットワーク実行委員会)

令和3年度地域と共働した博物館創造活動支援事業

ポリフォニックミュージアム

 


ライフミュージアムネットワーク実行委員会はこれまで培ってきたネットワークを基盤として、令和3年度より新たにポリフォニックミュージアムを立ち上げました。

福島県立博物館がプラットフォームとなり、地域ミュージアムや文化スペースと協働することで、
県内各地のミュージアムに社会的課題に向き合うための拠点を設け、活動を拡張します。
それらの拠点は多様性・循環型社会などのキーワードによって結ばれることで、さまざまなミュージアムの星座を描き出すでしょう。

これはICOM京都大会で提案された「過去と未来についての批判的な対話のための民主化を促す包摂的で様々な声に耳を傾ける空間(ポリフォニックスペース)」を各地に創出するための福島県立博物館の試みでもあります。

 具体的には、福島県内の地域ミュージアムや文化スペースと連携・相互支援を行い、アーティストや研究者などから外部の多様で新たな思考方法を取り入れ、高校生などの将来世代を含む多世代と協働することで、ミュージアムの基本機能の強化と新たな活用を図ります。
各地域固有の歴史文化の再認識・再発見と、そこから立ち上がる課題への向き合い方の考察、その先にある未来像の創出を通して、ミュージアム的な場を多様に展開することにより、持続可能な地域社会への貢献を目指します。


事業概要は こちら (PDF形式)

 


ライフミュージアムネットワーク2018₋2020の事業趣旨・概要

お知らせ

オンライン参加受付のお知らせ

2021年1月11日 18時29分

1月17日(日)に開催するオープンディスカッション「場を編む 人を結ぶ」について、
会場へお運びいただく形に加え、
オンライン(ZOOM)でもご参加いただけるようにいたしました。

オンラインでご参加ご希望の方はメールにてお申込ください。
(※すでにお申込いただき、事務局からご連絡させていただいた方は不要です)

 

オープンディスカッション「場を編む 人を結ぶ」
日時:1月17日(日)14:30~17:00
オンライン参加定員:30名(申込・先着順)
参加費:無料

 

【お申込】
ライフミュージアムネットワーク実行委員会事務局
e-mail general-museum@fcs.ed.jp
①お名前、②電話番号、③メールアドレスをお知らせください。

→内容の詳細はこちら

フォーラム「地の記憶を苗床に 空知・島ヶ原・舞鶴に学ぶ「ミュージアム的」なこと」

2020年12月22日 19時49分

ライフミュージアムネットワーク2020
今年度最後のイベントは今年度を総括するフォーラムです。


県内外の事例に学びながら
福島の記憶をいかに現在と未来に活かし、繋げていくのか、
そこでミュージアムができることは何かを考えてきた2020年。


北海道空知、三重県島ヶ原、京都府舞鶴から
それぞれ講師をお招きしミュージアム的なその活動についてお聞きし、
では、福島では何ができるか?を考えます。
ぜひご参加ください。

日時:2021年1月24日(日)13:30~15:30
会場:福島県立博物館講堂


くわしくはチラシチラシをご覧ください。

 

オープンディスカッション コミュニティとミュージアム「場を編む 人を結ぶ」

2020年12月22日 19時44分

オープンディスカッション コミュニティとミュージアム「場を編む 人を結ぶ」を白河市のコミュニティ・カフェEMANONで開催します。


地域の文化財を地域の人の手で蘇らせた事例として島根県「家の女たち」のみなさんから活動をオンラインでご紹介いただくとともに、
鹽竈の歴史ある建物を地域コミュニティの活動拠点として利活用しているミュージアム、
誰もが集える場として地域のみなさんとともにつくりあげてきた猪苗代のミュージアム、
飯舘の佐須地区で交流の場の再生を行っているNPO法人、
三者から講師をお招きし「場づくり」「コミュニティづくり」について考えます。
ぜひご参加ください。

日時:2021年1月17日(日)14:30~17:00
会場:コミュニティ・カフェEMANON(福島県白河市本町9)

くわしくはチラシをご覧ください。

ディスカッション会場変更のお知らせ

2020年12月17日 19時49分

12月19日に開催を予定しております
連続オープンディスカッション「奥会津の周り方」
第5回「奥会津をつなぐ」の会場を、雪の影響のため変更いたします。

 

金山町自然教育村会館

金山町中央公民館(金山町大字川口字谷地393)
3階会議室

 

急な変更で申し訳ありませんが、お間違いのないようお気を付けください。
また、当日は雪の予報です。
お気を付けてお越しください。お待ちしております。

オープンディスカッション「浪江の記憶の残し方・伝え方」開催のお知らせ

2020年12月8日 20時02分

今年度で休校する二本松市内の浪江町立津島小学校と、昨年度で休校した浪江町立浪江小学校の10年間の活動をご紹介するとともに、
小学校が閉じることの意味や土地と結びついてきた伝統産業の在り方なども含め、
浪江町の地域の記憶をいかに残し、伝え、未来の創造に繋げていくのかを講師のみなさんのお話から考えたいと思います。

子どもたちの想いに大人はどう応えるのか。応えられるのか。

ぜひみなさまの声をお聞かせください。

 

日時:2021年1月11日(月・祝)13:30~15:30
会場:二本松市市民交流センター 第2会議室

 

詳細はチラシをご覧ください。

 

活動報告

連続オープンディスカッション「奥会津の周り方」第4回「民具整理から見えてくる奥会津のくらし」

2020年12月9日 20時20分

11月14日(土)、銀杏が美しい昭和村の喰丸小学校で、
連続オープンディスカッション「奥会津の周り方」第4回「民具整理から見えてくる奥会津のくらし」を開催しました。

奥会津各町村ではくらしの道具「民具」が収集され、それぞれに活用の仕方を模索しています。
そのヒントを探すべくディスカッションが行われました。


福島県立博物館学芸員の山口拡さんからは、全国的に民具コレクションが散逸・廃棄の可能性にさらされている現状が紹介されました。地域の文化を観光に活かすことが求められていますが、地域の文化を知ることは誰のためなのか、そこに博物館が果たす役割は何なのか。それを探るためにも、体験で語ることができるコミュニケーションツールとして民具を見直すことが提言されました。また、今年度LMNで試行している奥会津各町村の特徴を備えた民具キットつくりについてもご紹介いただきました。


昭和村からむし工芸博物館学芸員の松尾悠亮さんからは、昭和村における民具活用の事例をご報告いただきました。からむし工芸博物館では、昭和村で作られるからむしを伝えるため布づくり実演や地機講習会を行っています。博物館で展示されている糸づくり・布づくりの道具が今も現役で使われていることを来場者に見ていただくことで、来場者と昭和村の人々との交流の場となっているそうです。また地機講習会は楽しいお茶の時間も設け、そこで交わされる会話から、松尾さん自身、様々なことを教えてもらう場になっているそう。民具や手わざが「場」となる実例をご紹介いただきました。


NPO法人20世紀アーカイブ仙台副理事長の佐藤正実さんからは、仙台で行っている写真や映像のアーカイブ活動についてご紹介いただきました。資料としてミュージアムに収蔵されている写真・映像が、佐藤さんたちNPO法人と連携することで生きた素材となること。アーカイブとは過去と現在との経験の同期であり、未来へのプレゼンであること。たった一枚の写真から引き出される記憶の豊かさ、そこにそれを知らない世代が関わることで生み出される双方の驚き。アーカイブとはそれ自体が目的なのではなく、そこから発生する他地域・多世代間の交流こそが大切であること、またその交流を生むための仕組みつくりが肝要であることを教えていただきました。


後半の全体でのディスカッションでは、民具・映像と素材は異なりますが、ともに語りが生み出される「場」となりうることが語られました。「これ何だろう?」から対話が生まれ、わかってくるプロセス、結局わからないプロセスともにとても創造的であること。答えが出ないからこそ語り続けられるという仕組みの面白さ。


「モノ」ももちろん大切ですが、「モノ」が生み出す「場」の可能性について対話することができた第4回でした。