軍事郵便が繋いだ絆

 

 令和4年(2022)8月で、アジア・太平洋戦争の終戦から77年が経過します。この戦争では、福島県からも多くの人が召集され、軍人として戦地へ派遣されました。離れて暮らすことになった軍人とその家族は、軍事郵便を交わしてお互いの状況を伝えました。

 軍事郵便とは、戦地やそれに準じる所にいる軍人・軍属が差し出した郵便物、あるいはそれらの人々に宛てて送られた郵便物のことをいいます。軍が検閲を行うため、書けない情報や出来事もありましたが、軍人と家族を繋ぐ大切な絆でした。

 本展では、山谷茂幸(1920-1944)の軍事郵便を中心にご紹介します。茂幸は若松市(現会津若松市)出身で、昭和15年(1940)に軍人となり、朝鮮の羅南で任務にあたりました。後に南方の戦地へ派遣され、25歳の若さでその生涯を閉じます。

 茂幸は入営間もない頃から軍事郵便を家族に送っており、約60通が現存しています。これらの軍事郵便には、自身の近況のほか、勤務地で目にした自然や草花の様子、郷里の家族を気遣う言葉が綴られていました。本展ではその軍事郵便の中から、一部を選びご紹介します。

 軍事郵便を含む山谷茂幸関係資料は、令和2年(2020)にご寄贈いただいたばかりの新収蔵資料です。ぜひご覧ください。

  

開催概要

期 間  2022年8月6日(土)~10月14日(金)

会 場  総合展示室 近・現代

主 催  福島県立博物館

料 金  常設展料金でご覧になれます。

     大人・大学生280円(220円)  ※( )内は20名以上の団体

     高校生・小中学生 無料


関連行事

ポイント展「軍事郵便が繋いだ絆」ミニ解説会

講師 栗原祐斗(当館学芸員)
日時 2022年8月14日(日)11:00~11:30
場所 講堂
申込 不要
定員 100名(先着順)
参加費 無料
内容 展示を担当した学芸員が分かりやすく解説します。

  

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