古墳から見つかったお経


 

 

 喜多方市慶徳町に所在する前方後円墳「灰塚山古墳」。棺からは古墳時代中期の鉄剣をはじめとする豊富な鉄製品や、葬られた豪族の骨がほほ完全な状態で出土するなど、発掘調査では多くの発見がありました。

 灰塚山古墳の棺が埋められた場所を発掘する前、この場所には塚のようなものがありました。古墳の頂上は一般的に平らであるため、そこに塚があるというのは不思議なことでした。この塚を調査すると「南無阿弥陀仏」と書かれた石、礫石経(れきせききょう)が大量に出土しました。

 礫石経とは、拳ほどの大きさの石にお経の一字や念仏を墨で書写したものです。経典というよりも呪術的な道具のひとつとして、その多くは現世利益や追善供養のために使われたと考えられています。中世ごろに現れ、江戸時代には礫石経を納めた塚が全国各地で盛んに造られました。

 このポイント展では、灰塚山古墳から出土した礫石経に注目して、近世の会津で見られた祈りの形をご紹介します。

  

開催概要

期 間  2022年9月1日(木)~10月7日(金)

会 場  総合展示室 古代

主 催  福島県立博物館

料 金  常設展料金でご覧になれます。

     大人・大学生280円(220円)  ※( )内は20名以上の団体

     高校生・小中学生 無料


関連行事

ポイント展「古墳から見つかったお経」ミニ解説会

講師 平澤慎(当館学芸員)
日時 2022年9月18日(日)11:00~11:30
場所 講堂
申込 不要
定員 100名(先着順)
参加費 無料
内容 展示を担当した学芸員が分かりやすく解説します。
その他 新型コロナウイルス感染症の感染拡大状況により予定が変更になる可能性もありますので、あらかじめご了承ください。

  

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