暮らしと麻
麻織のジバタ(地機) 当館蔵(使用地:旧南郷村)
会津地方ではかつて、「ヌノ」というと麻布のことをさしました。ヌノジバン・ヌノバカマなど、麻でできた仕事着の呼称が伝えられています。
現在、麻の自由な栽培は禁じられており、栃木県鹿沼市などの限られた産地で許可制で生産されるのみとなっています。
ただ、古くはもっとも身近な繊維として、会津地方でも麻の着物は日常的に使われ、よく知られた「伊北麻」など、昭和20年代頃まで麻や麻布の生産は主要な生業の一つでした。一番最後まで残っていた大沼郡昭和村と会津若松市湯ノ入地区では、許可を得て昭和の終わり頃まで栽培が続けられたといいます。旧南郷村(現・南会津町)には麻の栽培・製糸・機織用具や麻製品などが「奥会津の麻織用具と麻製品」(250点)として残され、福島県重要有形民俗文化財にも指定されています。
また、身近な繊維として、麻やオガラ(茎の部分)は様々な場面に使われてきました。この展示では、会津の人々の暮らしの中にあった麻の文化を紹介したいと思います。
開催概要 |
期 間 2019年7月12日(金)~9月4日(水)
会 場 常設展部門展示室 民俗
料 金 常設展料金でご覧になれます。
大人・大学生270円(210円) ※( )内は20名以上の団体
高校生・小中学生 無料