戊辰戦争をくぐりぬけた刀
刀 無銘 松永浅治所用
この刀は戊辰戦争で使われた刀で、実際に一人を斬ったと伝えられています。刀の持ち主は松永浅治という会津藩士です。松永家はもともと山形の鳥居家の家臣でしたが、その後山形城主となった保科正之に仕え、正之の会津転封に伴い会津に移住し、以来、幕末まで代々会津藩士として続きました。
幕末、百石取の会津藩士・松永繁八には3人の男の子がおり、長男の浅治は戊辰戦争時に20歳となっていて、この刀を携えて出陣しました。ただ刀をどこで使用したのか、詳しい状況は分かっていません。次男の貞治(当時16歳)は白虎隊士中一番隊に加わり、戊辰戦争後は福島県の警察署に勤務しました。三男の四郎八(当時7歳)も戊辰戦争当時は城中で活躍したと伝わり、後に裁判所検事局の書記を勤めました。
刀は無銘で茎が長く、実用的に作られています。かつては使用痕(刃こぼれ)がありましたが、昭和61年に砥ぎに出され、現在はその痕が分かりません。
今回が初公開の刀です。じっくりとご覧ください。
開催概要 |
期 間 2019年8月31日(土)~11月1日(金)
会 場 常設展総合展示室「近・現代」
料 金 常設展料金でご覧になれます。
大人・大学生280円(220円) ※( )内は20名以上の団体
高校生・小中学生 無料