古い道具と昔のくらし―つくる・きる・あらう―
展示室の様子
町の衣料店で会津木綿の古布をトートバッグに作り変えられた商品を見ました。それはとても魅力的でやわらかさを感じました。衣服のリサイクルは古着として売られていますが、一昔前は布を大切に使っていた時代がありました。
今の生活のなかでは和服を着る機会は多くありませんが、昭和のはじめ頃までは、和服姿が一般的でした。その当時の女性は、子どもの頃から和裁を習っていたので、自分で着物を縫ったり、つくろったりすることができました。着物は、洗濯をするときは、縫った糸をほどいて反物に戻し、洗い終えた後糊付けをして張り板に貼り付けます。このように丁寧に扱うことで布は長持ちします。それでも傷んでしまった布は子ども用の着物に作りかえたりして、最後は雑巾にして使いました。
この道具たちは、電気を使う現代の道具の性能には遠く及びませんが、ただ古いものと考えるのではなく、道具を観察することを通して、暮らしの中で受け継がれてきた知恵や工夫を感じとっていくことで、今の私たちの心を豊かにするヒントが得られるかもしれません。
開催概要 |
期 間 2019年11月29日(土)~2020年3月4日(水)
会 場 常設展部門展示室 民俗
料 金 常設展料金でご覧になれます。
大人・大学生280円(220円) ※( )内は20名以上の団体
高校生・小中学生 無料