① 赤べこと三春駒(当館蔵) ② 各地の牛玩具(当館蔵) ③ 各地の馬玩具(当館蔵) ④ 会津の天神人形と各地の天神人形(当館蔵)
北海道から沖縄まで、日本全国に、子どもたちの健やかな成長を願って作られた様々な「郷土玩具」があります。その多くは、庶民文化が花開いた江戸時代中期から明治時代くらいにかけて作られるようになったものです。身の回りにある材料を使い、その土地の風土や暮らしを反映した、郷土色の豊かな玩具や人形は、今の時代にも引き継がれています。
一方、こうした玩具を集めるという趣味も、明治時代にはすでにみられるようになりました。明治24年には早くも、清水晴風が日本各地の郷土玩具をカラーで紹介した画集『うなゐの友』の第1巻を刊行します。昭和になると、童画家の武井武雄が出版した『日本郷土玩具』が反響を呼び、再び収集ブームが生まれます。こうしたブームは、鉄道や旅の普及と庶民化にも支えられてきました。収集家たちは東京や大阪の百貨店で玩具を買うだけでなく、鉄道を乗り継ぎ、実際に郷土玩具を作っている場所へ足を延ばしました。そして、玩具を手に入れるまでの思い出を語り合ったのです。玩具を収集することは、旅のひとつでもありました。
今回のポイント展では、福島県内の郷土玩具とともに、それとよく似た全国各地の玩具を紹介いたします。皆さんも、郷土玩具を通じてそれぞれの土地に想いをはせることで、つかの間のニッポンの旅をお楽しみください。
開催概要 |
期間 2020年4月17日(金)~ 6月24日(水)
会場 常設展部門展示室 民俗
主催 福島県立博物館
料金 常設展料金でご覧になれます。
大人・大学生:280円(220円)※( )内は20名以上の団体、高校生・小中学生:無料
新型コロナウイルスの感染拡大状況により予定に変更が生じることがあります。 展示やイベントの最新状況については、ご来館前に電話でご確認いただくか当館webサイトをご覧ください。 |
関連行事 |
民俗講座
「ポイント展でまなぶ!ふくしまの民俗」① | |
講師 | 当館学芸員 |
日時 | 2020年5月24日(日)13:30~15:00 ※新型コロナウイルスの感染拡大防止対策のため中止になりました。 |
場所 | 講堂・常設展部門展示室「民俗」 |
定員 | 200名(先着順) |
参加費 | 要常設展チケット、もしくは年間パスポート |