描かれた民俗ー暮らしの記録と地域の行事


①古川利意さんの版画(「会津の正月」シリーズ) ②イナゴ採りの袋 ③魚とりの道具(ガラスうつぼ・ビンドウ)
④古川利意さんの絵画「学校行事でイナゴとり」 ⑤長島幹雄さんの書き残した北塩原村の生活記録


 戦後の高度経済成長期を経て河川や道路の整備・耕地整理などが進み、地域の姿は、この数十年で大きく変わりました。激変する地域の景観や暮らしのなかで、それまで当たり前にあったはずの光景もまた、失われたり、姿を変えたりしていったことでしょう。そうした暮らしの変化を記録に残したり、かつての姿を未来の世代に伝えようとする行いは、ある意味古い道具などを資料として収集する博物館の仕事そのものとも言えます。

 一方で生活者の視点から、地域の中でそうした暮らしの変化に目を向け、失われつつある光景を記録し描いてきた人たちも少なくありません。写真・絵画・文章、媒体は様々ですが、それらは記録者自身の実体験にも裏付けられて、当時の情景を活き活きとよみがえらせる貴重な資料となっています。幼いころから長く地域に生き、その地の民俗行事や暮らしの変化を目の当たりにしてきた人ならではの深い理解が読み取れます。

 この展示では、一例として北塩原村・会津坂下町で長く暮らしてきたお二方の記録を取り上げながら、会津の伝統行事や、現在では失われた暮らしの一コマを当時の生活用具などとともに紹介します。

※会期中、資料の展示替えを行います。

 


開催概要

期間  2020年6月26日(金)~ 9月9日(水)

会場  常設展部門展示室 民俗

主催  福島県立博物館

料金  常設展料金でご覧になれます。

    大人・大学生:280円(220円)※( )内は20名以上の団体、高校生・小中学生:無料

新型コロナウイルスの感染拡大状況により予定に変更が生じることがあります。
展示やイベントの最新状況については、ご来館前に電話でご確認いただくか当館webサイト等をご覧ください。

関連行事

民俗講座「ポイント展でまなぶ!ふくしまの民俗」②

講師 大里正樹(当館学芸員)
日時 2020年8月23日(日)13:30~14:30
定員 40名
申込方法 7月23日(木・祝)より募集を開始します。定員になり次第受付を終了します。 当館受付カウンターまたは電話(0242-28-6000)でお申し込み下さい。
参加費 無料(展示の観覧には観覧料が必要です)
会場 講堂
備考

※新型コロナウイルスの感染拡大状況により予定が変更になる可能性もありますので、あらかじめご了承ください。

・ご参加の際はマスクの着用にご協力ください。当日体調に不安がある場合は参加をご遠慮ください。

・展示をご覧になる際は、観覧料が必要です。

・展示ご観覧の際は、他のお客様と距離を保ち、譲り合ってご覧ください。展示室が混み合う場合には、お声がけさせていただく場合がございます。特に企画展示室は入場制限をしており、入場をお待ちいただく可能性があります。

関連図書の販売

 展示会期中、当館レストランでは関連図書として『古川利意年賀状版画集』を販売しています。

古川利意年賀状版画集

 

『古川利意年賀状版画集』
(ふくしま本の森、2019年発行)


販売価格: 1冊 1,000円

 

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