会津藩家老田中土佐の短刀

 

①短刀 無銘(個人蔵、当館寄託)
②浅羽此写真(個人蔵、当館寄託)
 

 2019年春、幕末の会津藩家老・田中玄清の短刀が当館に寄託されました。田中家は代々藩の家老を務める名門で、土佐の通称で知られています。土佐は慶応4年(1868)の戊辰戦争で若松城下に侵攻した新政府軍の迎撃にあたり、命を落としました。この出来事の少し前、土佐は8歳(数え年)の娘・此(この)を密かに会津から逃がしていました。土佐は別れ際に短刀を渡し、「何かあったらこれで喉を突くように」と言い含めたといいます。此は炭俵に隠れて、無事に浦賀(横須賀市)へと逃れました。浦賀の名士であった小川家でしばらくかくまわれ、やがて成長した此は商家の浅羽家へと嫁ぎました。短刀はそれ以来ご子孫のもとで代々大切に守られてきました。150年を経て会津へ里帰りした短刀が、本展で初公開となります。ぜひご覧ください。

 


開催概要

期間  2020年8月22日(土)~ 9月27日(日)

会場  常設展部門展示室 近・現代

主催  福島県立博物館

料金  常設展料金でご覧になれます。

    大人・大学生:280円(220円)※( )内は20名以上の団体、高校生・小中学生:無料

新型コロナウイルスの感染拡大状況により予定に変更が生じることがあります。
展示やイベントの最新状況については、ご来館前に電話でご確認いただくか当館webサイトをご覧ください。

 

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