2012~2017年度にかけて行った「はま・なか・あいづ文化連携プロジェクト」(主催:はま・なか・あいづ文化連携プロジェクト、事務局:福島県立博物館、助成:文化庁)では、多くのアーティストと地域のみなさんとの協働により、2011年に発生した東日本大震災と東京電力福島第一原子力発電所事故の記憶やその後の福島の現状、2011年以降あらためてその大切さに気付いた福島の自然や文化の豊かさを、作品という形で残しました。本展では、その中から4人のアーティストの作品をご紹介します。
美術家の安田佐智種さんは、南相馬市や浪江町で津波被災により流失した道路や住居跡を撮影した画像のコラージュ作品に、そこで暮らしていた人々の記憶を留めようとしました。
写真家の本郷毅史さんは、浜通りの夏井川、中通りの阿武隈川、会津の阿賀川・只見川の源流を訪ね、命の源泉に宿る自然の尊さと美しさを伝えました。
華道家の片桐功敦さんは、南相馬市に滞在する中で土地の歴史と震災後の今に触れ、そこに折々の花を添え、弔い、寄り添いながら、その光景を写真に残しました。
写真家の土田ヒロミさんは、2011年以降頻繁に福島に通い、定点撮影によって復興がもたらす風景の変容を追いかけました。
4人がそれぞれの思いをそれぞれの表現によって形にした作品たちは、その当時の福島を伝え、そこに横たわる課題を今も私たちの前に提示します。4人の創造力にぜひみなさんの想像力を重ねてみてください。本展を、「あの時の、今の、未来の福島」をみなさんと感じ、考える場にしていただけたらと願っています。
開催概要 |
期間 令和4年2月5日(土)~令和4年4月3日(日)
会場 常設展部門展示室 歴史・美術
主催 福島県立博物館
料金 常設展料金でご覧になれます。
大人・大学生:280円(220円)※( )内は20名以上の団体、高校生・小中学生:無料
新型コロナウイルスの感染拡大状況により予定に変更が生じることがあります。 展示やイベントの最新状況については、ご来館前に電話でご確認いただくか当館webサイトをご覧ください。 |
関連行事 |
美術講座
美術放談5「震災とアート」
講師 | 川延安直(当館副館長)、小林めぐみ(当館学芸員) |
日時 | 3月25日(金)13:30~15:00 |
場所 | 講堂 |
定員 | 100名(先着順) |
参加費 | 無料 |