地域に生きた民間宗教者

民間宗教者とは、庶民と同じように地域社会に暮らし、人々と交わりながら宗教的行為を行う者のことをいいます。神社やお寺に常駐し、霊山霊地に籠って修行を重ねるため、庶民との日常的な交流が少ない宗教者とは区別して考えられます。

東北地方では、民間宗教者の一つとして、イタコ、カミサマ、ミコサマなどと呼ばれる巫女たちが古くから活動をしてきました。霊を自分にのりうつらせて、その意思を語る「口寄せ」。病気を治すため等のお祓いやお祈り、依頼者の目的に沿った占いなどなど…。様々な宗教的行為を行ってきました。福島県でも、オガミヤ、ワカ、カミサマなどという名で呼ばれる巫女が、県内に広く存在していました。しかし、こうした業に携わる者は急激に減少しており、この習俗は消滅の危機に瀕しているといえます。

この展示では、ある民間宗教者の祭壇を復元することを通じて、失われつつある習俗を記録し知っていただきたいと考えています。

  

開催概要

期間  令和5年10月31日(土)~令和5年12月17日(日)

会場  常設展 展示ロビー

主催  福島県立博物館

料金  常設展料金でご覧になれます。
    大人・大学生:280円(220円)※( )内は20名以上の団体
    高校生・小中学生:無料

    ※11月3日(金・祝)「文化の日」は、常設展観覧料が無料です。


関連行事

展示解説会

講師 山口 拡(当館学芸員)
日時 令和5年11月5日(日)11:00~11:30
場所 常設展 展示ロビー
申込 不要
参加費 常設展観覧料